前回お話しした政府の施策によって、日経平均株価は1989年の大納会(12月29日)に最高値を付けたのをピークに下落に転じ、地価も徐々に低下、事実上バブルは崩壊した。
土地の時価総額は下落を続け、例えばバブル時に10億円あったビルなどは本来の価格の1億円に戻ってしまった。例えば、そのビルを担保に10億円を銀行から借りていたとする。しかし、バブル崩壊後は、そのビルを売却しても1億円にしかならないので、9億円の借金だけが残り、そのまま倒産する、といったケースが続出したと言われている。
このような回収不可能になった債権(=不良債権)を銀行は抱えることになった。その結果、銀行自身が苦しくなってきたので、企業に対して「貸し渋り」を行なうようになる。すると今度は、多くの企業が連鎖的に倒産していった。
実際にバブルが崩壊したのは1990年と言われているが、空気としては、1992年か1993年まではまだバブルを引きずっていたと言われている。
1994年頃から、世の中は本気でバブルが終わった事を実感し始める。バブルの負の遺産である「不良債権」にはしばしば反社会的な組織が絡んでいたり、また、またいつか土地の価格は上がるはずという楽観論もあって、それらはリアルに回収不能となってしまった。そして日本は、「失われた10年」という深刻な経済不況に陥った。
この「バブル景気」以降、「失われた10年」を経て、2006年現在、日本人の生活や価値観は大きく変化したように思える。 人によっては、「今の方がずっと良い」、あるいは「昔の方がよかった」など様々であろう。
しかし、80年代のバブル景気とそれ以降から考えられることのひとつは、内部環境としての「個人の努力」の問題もあるだろうが、それ以前に、私たちが思っている以上に、私たちは外部環境である政府が行う政策の影響を受けるものだ、という点だろう。


